婚活市場は厳しいとはよく言われますが、実際に体験してみないとわからない現実があるものです。
特に、年収や職業によって相手の対応が大きく変わる場面に直面すると、理想と現実のギャップに驚く人も少なくありません。
今回、ハイスペック限定の婚活パーティーに参加した田中大輔さん(仮名・34歳)に話を聞きました。
彼は年収700万円という、一般的には高収入に分類される立場ですが、パーティーではまったく相手にされなかったそうです。

一体どんな状況だったのか、詳しく伺いました。
田中大輔さんのプロフィール
—— まず、簡単に自己紹介をお願いします。
田中大輔(仮名)です。
34歳で、都内のメーカーに勤務しています。年収は700万円ほどで、職種は営業ですね。婚活はこれまでアプリや紹介でやってきましたが、あまりうまくいかず、今回は「ハイスペ限定」という婚活パーティーに挑戦しました。
—— これまでの婚活経験はいかがでしたか?
アプリではマッチングはするものの、会うまでに至らなかったり、会ってもピンとこなかったりしました。
紹介は数回ありましたが、そもそも回数が少なく、チャンスが限られていたんですよね。
だから、婚活パーティーなら一気に多くの女性と話せるし、ハイスペ限定なら条件が揃った人たちばかりで、マッチングしやすいと思ったんです。
参加した婚活パーティーの概要
—— どんな婚活パーティーだったんですか?
都内のホテルラウンジで開催されたもので、参加費は男性が1万円、女性は5000円でした。
男性は年収700万円以上、または医師・弁護士・経営者といった条件がありました。
女性側の条件は特になかったですね。
当日の雰囲気
—— 会場に着いて、まずどんな印象を持ちましたか?
会場はおしゃれで高級感がありました。男女比はほぼ同じくらいで、男性は30代が中心でしたね。
みんなスーツでビシッと決めていました。
女性は20代後半から30代半ばくらいが多かったですが、服装も華やかで、普段の生活ではあまり見かけない雰囲気の人ばかりでした。
女性の婚活スタンスに衝撃
—— 実際に女性と話し始めて、どう感じましたか?
自己紹介タイムで違和感を覚えました。女性側からの質問が「職業は?」「年収はいくら?」「将来的に独立の予定は?」みたいな、収入に直結するものばかりだったんですよね。
「趣味は?」とか「休日は何をしてますか?」みたいな普通の会話を期待していたんですが、全然そんな流れになりませんでした。
実際の会話内容と温度差
—— 具体的にどんなやり取りがありましたか?
ある女性に「お仕事は何をされてますか?」と聞かれて「メーカーの営業です」と答えたら「ふーん」とだけ返されて、それ以上広がらなかったです。
そのあと「年収は?」と聞かれたので「700万円くらいです」と言ったら、あからさまにテンションが下がった感じがしましたね。
「そうなんですね~」と言われて、その後の会話が続かなかったです。
別の女性にも同じ流れで聞かれて、答えたら「ふーん、営業なんですね」とそっけなく流されました。明らかに「もっと上を狙っている」感じが伝わってきましたね。
田中さんが感じた厳しい現実
—— その瞬間、どんな気持ちでしたか?
正直ショックでしたね。
年収700万円って決して低いわけじゃないのに、ここではまったく価値がないんだなと。
普通の婚活なら高収入の部類に入ると思うんですが、このパーティーでは「その他大勢」扱いだったんです。
他の男性参加者の体験談
—— 周りの男性たちはどんな反応でしたか?
同じように年収700~800万円くらいの男性は、僕と同じように苦戦してました。
「全然会話が盛り上がらない」「医者と経営者ばっかりが注目されてる」ってぼやいてましたね。
一方、医者や経営者の男性は常に女性に囲まれていて、全然違う世界でした。
「年収いくらですか?」と聞かれて「1500万円です」と答えた瞬間、女性の目がキラキラしてましたね。
婚活市場における「ハイスペ」の基準とは?
—— 参加前のイメージと違いましたか?
はい、完全に違いました。「ハイスペック」と言っても、単なる高収入ではダメで、医者・経営者・弁護士みたいな肩書きがないと厳しいんだなと痛感しました。
僕の年収でも一般的には十分高いはずなのに、この場ではまったく相手にされませんでした。
田中さんが次に考えている婚活戦略
—— 今後はどうする予定ですか?
ハイスペ限定の婚活パーティーはもう行かないですね。
明らかに自分の市場価値が低い場所で戦うのは無謀だとわかりましたし、何より、会話の時点で価値判断されるのがしんどかったです。
次は年収ではなく相性を重視する婚活イベントに参加しようと思ってます。
あとは紹介を増やして、共通の知人がいる安心感のある出会いを探したいですね。
インタビュー後の感想
田中さんの体験談から、婚活市場における「ハイスペ」の基準は、単に高収入というだけではなく、職業や肩書きも大きな要素になっていることがわかります。
年収700万円でも、医者や経営者と比べられるとまったく相手にされない現実は、多くの男性にとって衝撃的なものかもしれません。
婚活では、自分に合ったフィールドを選ぶことが重要です。
田中さんのように、相手の価値観と合わない場に行くと、どれだけ努力しても報われないケースがあります。
逆に、自分の良さを理解してくれる相手と出会える場を見つけられれば、婚活はもっと楽しくなるはずです。

「ハイスペ婚活にこだわる必要はない」── 田中さんの経験が、これから婚活を始める人の参考になればと思います。